(・ω・)/2020年3月30日に閉園することが発表された「加悦SL広場」。
ここにはとても珍しい車両が数多く保存されています。
それらに確実に会うことが出来るうちに訪問してきました。
※2020年3月撮影
加悦SL広場
1985年に廃止となった加悦鉄道の終点加悦駅からさらに先へ伸びていた専用線の終点、大江山鉱山駅跡に作られています。
入口
加悦駅舎がモデルになっています。
ちなみに実際の加悦駅舎も現地に残っており、そちらは資料館になっているそうです。
内部
ハ6の車輪
説明板
かれこれ120年物の車輪ですか・・・
車体も残っていたらどれだけ良かったことでしょう。
それでは中に入っていきます。
入園すると早速凄い車両が見えてきます。
加悦鉄道2号機
元を辿ると国鉄120形123号機で、これまた日本の鉄道創業期から居る車両になります。
重要文化財です。
説明板
鉄道記念物になった際に屋根が設置されました。
機関室
さすがは重要文化財とだけあって中に入ることは出来ません。
銘板
動輪
車番プレート
反対側より
ハ4975形ハ4995(加悦鉄道ハ20形ハ21)
明治生まれの2軸木造客車です。
日本の鉄道創業期の客車が現存しているなんて・・・感動ですね。
重要文化財で無いのが不思議なぐらいです。
説明板
車体だけで残っていた物をハ4999(加悦ハ20)の足回りを使って復元したそうです。
ちなみにハ4995改め加悦鉄道ハ21の新しい車体の方も加悦SL広場に保存されているそうで、同じ名義の車両が同時に同じ場所で存在していることになります。
同じく明治生まれの2号機と繋がれています。
いかにも「明治の汽車」な編成です。
二重屋根
車番
車輪
一段リンク式になっています。
車内に入ることも出来ます。
車内
鎧戸
反対側より
加悦鉄道1260形1261号機
元を辿ると現在の木次線の一部を作った簸上鉄道6号機として作られた機関車になります。
説明板
銘板
1261号機がまだ現役である昭和31年に遥々鳥取まで行ったのですね。
機関室
後方の窓の開き方が面白いです。
反対側より
前にあった車輪
加悦鉄道ハブ3形ハブ3
これまた明治生まれの2軸木造客車です。
1889年ドイツ製、九州鉄道(鉄道省に吸収)→伊賀鉄道と経て加悦鉄道が開業した際にやってきたそうです。
1970年の大阪万博では、同じくドイツ製で現在は那珂川に保存されている明治鉱業17号機と共に展示もされたそうです。
(説明板は撮り損ねました)
車番
デッキ
客室
荷物室
反対側より
なお加悦SL広場にはこの他にもフハ1形フハ2、ハ20形ハ21の2両の2軸木造客車が保存されていますが、生憎作者の訪問時は修繕庫内に居た模様で見ることが出来ませんでした・・・
加悦鉄道にはあまり縁の無さそうな国鉄大型蒸機も保存されています。
C57形189号機
末期は新津に居た機関車ですが、地元の豊岡に居たこともある機関車だそうです。
これを見ると加悦SL広場の閉園理由に「展示車両の劣化」が挙げられているのも納得です・・・
説明板
ヘッドライトが無くなっていました。
数年前はあったようなので、落下しないように取り外されたのでしょうか・・・
動輪
窓ガラスが割れていました。
銘板
反対側より
C58形390号機
新製配置は小樽築港、最終配置は北見と、ずっと北海道に居た機関車です。
説明板
動輪
銘板
タブレットキャッチャーも付いています。
反対側より
投炭練習
説明板
こういった訓練用の物が保存されるのは珍しいですね。
D50をモデルにしているのでしょうか。
レールの規格比較
東洋レーヨン103号機
1915年アメリカ製、長門鉄道101号機として製造された機関車です。
長門鉄道引退後は東洋レーヨン滋賀工場の専用線に譲渡され、そこでも引退した後は宝塚ファミリーランドに保存されたそうです。
2003年に宝塚ファミリーランドが閉園した際に加悦へやってきたそうです。
同じ専用線で102号機として使われていた機関車が京都鉄道博物館に保存されています。
動輪
車番プレート
長門鉄道では101号機でしたが、東洋レーヨンへ譲渡後は103号機となったそうです。
東洋レーヨンの社章
薄っすら見える黄色は宝塚ファミリーランド時代に塗られた物と思われます。
機関室
加悦鉄道キハ40000形キハユニ51
元国鉄キハ40000形キハニ40921、さらに元を辿ると今の芸備線の一部を作った芸備鉄道キハユニ18として製造された車両です。
加悦に来てキハ51となったものを廃線後に荷物室を復元した際にキハユニ51と形式を変えたそうで、架空形式ということになるのでしょうか。
説明板
荷台
エンジン
車番
郵〒便
車内
運転台
客室とほぼ一体になっていますね。
銘板
車内に書かれている車番は国鉄時代の物になっています。
エンジン部分の床
少し高くなっています。
現役時代何人の人がつまづいたことでしょう。
荷物室
反対側の運転台
反対側・・・からは写真が撮れませんでした。
DC350形DC351号機
元南部鉄道の車両だそうです。(南部縦貫鉄道とは全くの別会社)
他に現存する南部鉄道の車両は五戸にある貨車の廃車体ぐらいでしょうか。
説明板
破損でもしてしまったのかライトが塞がれています。
スノープロウ
足回り
ロッド式です。
反対側より
加悦鉄道ハ10形ハ10
数少ない新車で加悦に来た車両だそうです。
大正生まれの木造ボギー客車です。
説明板
伊賀鉄道の注文流れを引き取った形でしょうか。
連結器周り
台車
銘板
風格ある銘板ですね。
デッキ
三等室車内
二等室車内
反対側より
片面は帯が入れられていますが、もう片面は無地になっていました。