ヨ2000形ヨ2047
国鉄(鉄道省)史上初めて「車掌車」として新製された形式です。
ヨ2000形で現存する車両はこれが唯一となります。
最近に整備がされたようでとても綺麗でした。
説明板
棒デッキ
初めてみました!!(隠れ棒デッキならありますが・・・)
そもそも棒デッキを持つ車掌車自体が貴重で、この他ではヨ3500形初期車(或いはそれを改造したヨ5000形)に数両残るのみだと思います。
連結器周り
リベット打ちの車体
走り装置
ヨ2000形は元々一段リンク式で製造されましたが、後年改造されて二段リンク式になっています。
もしこれがヨ3500形だとヨ5000形に形式が変更されていることになりますね。
車番
銘板
1枚目は製造時の物、2枚目は車軸発電機や石炭ストーブを付けた改造の際の物、3枚目は走り装置を2段リンクに改造した際の物です。
真横から
デッキ
車内
執務机
石炭ストーブ
網棚
車掌弁と配電盤?
ヨ2047から他の保存車を望む
反対側より
何はともあれ自称車掌車好きとしては、かのヨ2000形を見ることが出来て大満足です。(加悦に行った最大の目的はこれと言っても過言ではない)
キ100形キ165
こう見えて分類上は「貨車」のラッセル車です。
こちらは同型が他所でも多数保存(例)されている他、現役の物もいくつかありますね。
説明板
主に地元の丹後地方で使われていたようです。
車番
車内
ラッセル車の車内を見られるのは貴重ですね。
配管を越える板
旋回窓
除雪翼
反対側より
加悦鉄道4号機
説明板
動輪
車番
機関室に入ることは出来ませんでした。
後藤工場で修繕を受けた際の銘板
同じく加悦鉄道で走っていた1261号機と言い、大規模な修繕をする際にはいつも後藤工場まで持って行っていたのでしょうか。
反対側より
転車台
元々加悦駅にあったものを移設したものだそうです。
転車台上はミニ列車「ロケット号」が通ります。
元からあった線路はそのままに、真ん中にレールを2本追加することで複線になっているのが面白いです。
車輪
遠州鉄道ト401形ト404
木造2軸の無蓋貨車です。
かつて加悦鉄道が所有していたト1形にとても似ていることからここに来たそうです。
説明板
説明板では「ト400形」となっていますが、実際はト401形らしい・・・です。真偽のほどは分かりません。
連結器周り
バッファーの跡が残っています。
製造後1年で自動連結器へ改造されたとのことなので、この穴が本来の役割を果たしていたのはごく短期間ですね。
走り装置
シュー式です。
車番
荷台
反対側より
日本専売公社KD4号機
お馴染み加藤製作所製の機関車です。
加藤製作所の機関車と言うと軌間762mmなイメージがありますが、こちらは1067mmと少々大きめです。
動態保存されているそうです。
説明板
足回り
反対側より
ト404と繋がれていました。
加悦鉄道キハ101形キハ101
1936年に加悦鉄道が自社発注した気動車です。
前後に荷物台を持つ点ではキハユニ51とそっくりですね。
動態保存されています。
荷台
車番
台車
片方はボギー台車、もう片方は1軸という片ボギー車になっています。
この方式の車両はこれが現存唯一らしいです。
エンジン
キハユニ51と絡めて
反対側より
加悦鉄道DB201号機
1953年森製作所製のディーゼル機関車です。
一見構内での入換用に使われていたように見えますが、実際は客車を引いて本線の運用に就いていたのだそうです。
現存する唯一の森製作所製機関車だそうです。
プレート類
足回り
反対側より
TMC100形
1961年製の保線用のモーターカーです。
動態保存されています。
社紋
反対側より
後ろに付いていたトロッコ
銘板
製造年月日が読み取れません・・・
反対側より
台車
トロッコ
かつて遊具として使われていた雰囲気ですね。
加悦鉄道ワブ1形ワブ3
1943年に無蓋車を改造して作られた有蓋緩急車です。
地味にここで保存されている貨車の中では唯一の加悦鉄道の物です。
ワ「フ」では無くワ「ブ」となっているのが面白いです。
説明板
説明板では形式が「ワブ形」と書いてありますが、車体にはワブ1と書いてあるのでそちらに従います。
走り装置
シュー式です。
車番
反対側より
日本治金DB202号機
1963年日立製作所製、加悦鉄道の親会社である日本冶金工業の川崎工場専用線で使われていた機関車だそうです。
動態保存されています。
足回り
日本冶金のプレート
日立の銘板
反対側より
ワブ3と繋がれていました。
加悦鉄道キハ10 18
元国鉄キハ10 18です。
加悦SL広場の展示線はほとんどが接続していますが、ここだけ線路が独立していました。
整備もしばらくされていないようで、汚れや色褪せが目立ちました。
説明板
連結器周り
車番
台車
銘板
反対側より
こちら側は園外からの方がよく見られました。
キハ10の隣にあった売店「蒸気屋」
2018年12月末に閉店してしまったそうで、中は空っぽでした。
加悦鉄道キハ08 3
元国鉄キハ08 3です。
1962年に60系客車を気動車化して作られた車両です。
キハ08系としては唯一の現存車です。
横にある売店「蒸気屋」がやっていた頃はキハ08の車内が休憩所になっていたようですが、売店が閉店した今となっては中に入ることが出来ません。
説明板
連結器周り
旧型客車に運転台とエンジンを付けただけなので、とにかく四角いです。
台車
車番
エンジン
銘板
製造された時の物がありませんね。
反対側より
駐車場にも何両か保存車がありました。
加悦鉄道サハ3100形サハ3104
元東急3000系サハ3104で、1969年に加悦鉄道へ譲渡され客車として使用されていたそうです。
加悦SL広場開設の際に外板がほとんど張り替えられているそうで、あまり原型を留めていません。
説明板と台車
(説明板単体の写真を撮り忘れたというのは秘密)
車番
新たに張り替えられた外板なのでレプリカということになります。
こちらは飲食店「カフェトレイン蒸気屋」として使われていましたが、2018年9月に閉店してしまったそうです。
反対側より
南海1201形モハ1202
こちらは加悦鉄道を走っていた車両ではなく、加悦SL広場開設後に展示用として新たに迎えられた車両です。
南海の車両にしては珍しく、1201形は他にも保存車が存在するようです。
説明板
サハ3104と繋がれていました。
「カフェトレイン蒸気屋」が営業していた頃は多客時にモハ1202も客室として使われていた模様です。
車番
台車
反対側より
引きが無く撮影が難しいです。
野田川親水公園側から見た図
駐車場の隅に保存されていました。
言うまでもなくこの車両は加悦鉄道を走ったことは無く、2003年に宝塚ファミリーランドが閉園した際に東洋レーヨン103号機と共にやってきたそうです。
説明板
車体の表記や説明板では車番が「5号」となっていますが、どうも実際は「23号」らしいのでそちらに従います。
ちなみに実際の5号は大阪にあるそうです。
トロリーポールが2つとも上げられていました。
走行するときは片方しか上げなかったような気がしますが・・・
前面拡大
救助網が破れていました。
車体表記
宝塚ファミリーランド時代からこう書かれているようです。
台車
やはり露天で置いておくと木部の劣化が早いのか、デッキには上がれないようになっていました。
反対側より
公道から見た図
以上、作者の訪問時に見ることが出来た加悦SL広場の保存車でした~
↑加悦SL広場の場所はこちら
最寄り駅は京都丹後鉄道与謝野駅ですが、そこからでも約9㎞あります。
バス利用の際は「SL広場西」バス停を使うと便利です。
平日のみ福知山からもバスがあります。
ちなみに加悦SL広場への所要時間は、京都駅から約4時間、福知山からも約1時間です。
ここまでアクセスが悪いと閉園するのも無理はない・・・かもしれません。
終わり